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スマートフォンを使っていると、不意に「SMSが届きました」という通知が表示されることがあります。普段使い慣れていないと、「これは何だろう?」「SNSと何が違うの?」と、少し不安になりますよね。
実は、SMSとSNSは名前こそ似ていますが、中身や使い道は大きく異なります。この記事では、SMSの仕組みやよく使われる理由、気になる料金について分かりやすく解説します。
読み終える頃には、届いたメッセージが安心なものか判断できるようになり、自信を持ってスマホを使いこなせるようになるはずです。
SMS(ショートメッセージ)とは?
SMSを一言でいうと、「電話番号を使って短い文章を送受信する仕組み」のことです。
スマホに最初から備わっている機能で、特別なアプリを入れなくても使えます。かつてガラケーで「ショートメール」や「Cメール」と呼ばれていたものと同じ、と考えるとイメージしやすいでしょう。
今のスマホでも、緑色や青色の「メッセージ」という名前のアイコンが、このSMSの役割を担っています。
SMSは「電話番号」に届くメッセージ
SMSの最大の特徴は、相手の電話番号さえ知っていれば送れる点です。
一般的なメール(Eメール)は、英数字の複雑なアドレスを正しく入力する必要があります。一方、SMSは電話をかける時と同じ「090」などの番号が、そのままメッセージを届ける「住所」になります。
ネット上の専用アカウントを作る必要がなく、契約したその日から誰でも使えるのが強みです。いわば、家に備え付けの「郵便受け」のような存在といえます。
SMSでできることと「SNS」との違い
最近、SMSは個人同士の連絡だけでなく、「本人確認」の重要な道具として使われています。
よくある活用場面を整理しました。
- 本人確認(2段階認証): 銀行やネット注文の際、1回限りの数字(パスワード)が届く。
- 大事な通知: 宅配便の再配達や、公共料金の支払い案内が届く。
- 短い連絡: 「今着いたよ」など、電話するほどではない用件を伝える。
ここで気になる「SNS(LINEやFacebookなど)」との違いですが、一番の差は「つながりの広さ」です。SNSは趣味や交流など「不特定多数やグループ」で楽しむものですが、SMSは「1対1」の確実な連絡に向いています。
SMSは料金がかかる?
お金の話ですが、基本ルールは「受け取るのは無料、送るのは有料」です。
LINEなどのSNSは「データ通信料(パケット代)」を使いますが、SMSは「電話回線」の一部を使って送ります。そのため、1通ごとに料金が発生します。
| 項目 | 料金(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 受信(受け取り) | 0円(無料) | 国内での受信は一切かかりません。 |
| 送信(送る) | 3.3円〜 / 通 | 文字数に応じて料金が変わります。 |
企業からの通知を受け取るだけであれば、お金はかかりません。自分から返信する場合だけ、「1通ごとに数円の切手代がかかる」という感覚でいるのが安心です。
「無料だと思って送りすぎたら、請求が少し高くなっていた」という失敗を防ぐために、この仕組みを覚えておきましょう。
SNSとは?
「SMSは電話番号で送るもの」と分かりましたが、では「SNS」とは一体何なのでしょうか。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、インターネットを通じて家族や友人、共通の趣味を持つ人たちと交流を楽しむ「場所」のことです。
代表的なものには、家族との連絡に便利な「LINE(ライン)」、実名のつながりが多い「Facebook(フェイスブック)」、最新の話題が見つかる「X(旧ツイッター)」などがあります。
SMSとの決定的な違いは、単なる「文章の送り合い」だけでなく、写真を見せ合ったり、大勢で同時におしゃべりをしたりできる、「開かれた交流の場」である点にあります。
多くのSNSは無料で使い始めることができます。それは電話回線ではなく、インターネットの「データ通信」を利用しているからです。SMSとは「情報の通り道」が根本から異なります。
SNSは「アカウント(ID)」でつながる
SMSが「電話番号」を宛先にするのに対し、SNSは「アカウント」や「ID」と呼ばれる自分専用の登録名を使って相手とつながります。
電話番号は簡単に変えることができませんが、SNSのアカウントは、自分の好きな名前(ニックネームなど)で作成できるのが特徴です。
- 自由度が高い: 本名で登録するものもあれば、ペンネームで活動できるものもあります。
- 使い分けができる: 「家族用」「趣味の仲間用」と、相手によって自分の見せ方を変えることも可能です。
電話番号という「個人の住所」を教えなくても交流できるのが、SNSの大きな魅力といえるでしょう。
SNSのメッセージ(DM)とSMSは別物
SNSには、特定の相手にだけメッセージを送れる「DM(ダイレクトメッセージ)」という機能があります。画面の見た目がSMSと似ているため混同されやすいのですが、中身は全くの別物です。
例えば、LINEでメッセージを送る際は、インターネット回線を利用しています。そのため、Wi-Fi(ワイファイ)につながっていれば、どれだけ写真や動画を送っても追加の料金(送信料)はかかりません。
一方のSMSは、第1章でお伝えした通り「電話回線」の一部を使って文字を送ります。そのため、写真などは送れず、1通ごとに数円の料金が発生します。
「ネットを使って無料で送れるのがSNS、電話回線を使って有料で送るのがSMS」と整理しておくと、家計の管理もしやすくなるはずです。
【比較表】SMSとSNSの違い
SMSとSNSの主な違いをパッと見て分かるように表にまとめました。どちらを使うべきか迷った際の参考にしてください。
| 比較項目 | SMS(ショートメッセージ) | SNS(LINE、Facebookなど) |
|---|---|---|
| 届く場所 | スマホ標準の「メッセージ」アプリ | 各SNSの専用アプリ |
| 宛先(住所) | 相手の電話番号 | 専用のアカウント(ID) |
| 主な料金 | 受信は無料、送信は有料 | 送受信ともに無料(※) |
| 送れる内容 | 短い文字のみ | 文字・写真・動画・スタンプ |
| 読まれたか | 基本的には分からない | 分かるものが多い(既読機能) |
(※)別途、インターネットのデータ通信料がかかります。
SMSとSNSはどう使い分けるのが正解?
どちらもメッセージを送る手段ですが、「どちらが優れているか」ではなく、用途に合わせて使い分けるのが賢い活用術です。
日常生活の中で、どのような時にどちらを使えば安心で便利なのか、具体的なシーンを見ていきましょう。
SMSを使う場面
SMSは電話番号という「本人に直接つながる情報」を使うため、「重要度や信頼性が高い連絡」に適しています。
- 本人確認の通知: 銀行やネットサービスへのログイン時に送られてくる「認証番号」など、安全性が求められる場面で使われます。
- ネット環境がない相手への連絡: 相手がSNS(LINEなど)を使っていなくても、携帯電話さえ持っていれば確実に届けられます。
- 緊急時の短い連絡: 災害時などでネットが混み合っている時でも、電話回線を使うSMSは比較的つながりやすいという特徴があります。
「公式からの大切なお知らせ」や「確実に相手に読んでほしい用件」は、SMSの出番だと覚えておきましょう。
SNSを使う場面
SNSは、「日常的なおしゃべりや、思い出の共有」に最も力を発揮します。
- 家族や友人との雑談: イラスト(スタンプ)で気持ちを伝えたり、今日の出来事を写真で報告したりするのに最適です。
- グループでの相談: 旅行の計画など、複数人で同時に話し合いを進めたいときは、SNSの「グループ機能」が非常に便利です。
- 趣味の情報集め: 自分の興味があるニュースをチェックしたり、同じ趣味の人とつながったりする楽しみがあります。
料金を気にせず、まるで目の前で会話しているかのようにテンポよくやり取りを楽しみたいときは、SNSが一番の選択肢になるでしょう。
SMSが届いたときに確認すること
SMSは電話番号さえ分かれば誰にでも送れるため、残念ながらその仕組みを悪用した「迷惑メール」が届くこともあります。せっかくの便利な機能も、不安を感じながら使うのはもったいないですよね。
メッセージが届いたときに「これは安全かな?」と見極めるための、重要なチェックポイントを3つに整理しました。まずは一度深呼吸をして、落ち着いて画面を確認することから始めましょう。
差出人(送り主)を確認する
メッセージを開くと、画面の一番上に送り主の名前や電話番号が表示されています。
- 登録している相手: お名前が表示されます。
- 登録していない相手: 「090」などの番号や、アルファベットが表示されます。
特に、「+81(日本の国番号)」以外から始まる海外の番号で、心当たりのないものには注意が必要です。最近は有名な銀行や宅配便の名前をかたるケースも増えています。本物のように見えても、まずは疑いの目を持つことが大切です。
「急がせる言葉」に惑わされない
偽メッセージの多くは、読み手の「焦り」を誘う言葉を巧みに使います。
- 「本日中に確認が必要です」
- 「お支払いが確認できません」
- 「アカウントを停止しました」
こうした表現は、人をパニックにさせて冷静な判断を奪うのが目的です。「急がせる内容」が含まれている時こそ、一度スマホを置いて一歩引いて考えてみましょう。
本物の企業であれば、ハガキや公式アプリ、公式サイトのマイページなどでも同じ内容が確認できるはずです。
URLはすぐ押さない
本文の中にある「http…」から始まる青い文字のリンク(URL)をタップする時は、最も慎重になりましょう。
偽のサイトへ誘導して、パスワードやカード番号を盗み取る「フィッシング詐欺」が後を絶たないからです。警察庁からも、安易にURLを押さないよう強い注意呼びかけが出ています。
- 公式サイトを自分で検索する: メッセージのリンクは押さず、Googleなどで企業名を検索して公式サイトへ行きましょう。
- 「お気に入り」から開く: 普段使う銀行などは、あらかじめブラウザの「お気に入り」に登録しておき、そこからログインする癖をつけましょう。
「便利だから」とすぐに押さず、こうしたひと手間をかけることが、あなたを守る最強の対策になります。
よくある質問(FAQ)
SMSを使っていると、ふとした疑問が湧いてくるものです。多くの方が抱きやすい不安を、Q&A形式で解消していきましょう。
- SMSは開くだけで危険?
- メッセージを開いて文章を読むだけであれば、基本的には安全です。
今のスマホは、メッセージを表示しただけでウイルスに感染することはまずありません。本当に危険なのは、本文のURL(青い文字)を押したり、電話をかけ直したり、ファイルを保存したりする行為です。「見るだけなら大丈夫」と落ち着いて、まずは内容を確認してください。
- 知らない番号からSMSが来たらどうすればいい?
- 「何もせず、無視して削除する」のが一番の正解です。
相手が誰か分からない場合は、返信する必要もありません。もし何度も同じ番号から届いて不快なときは、スマホの機能でその番号を「ブロック(拒否)」しましょう。こちらが反応を返さないことが、迷惑メッセージを減らす一番の近道です。
- SMSは電話と何が違う?
- 「声」で伝えるか「文字」で伝えるかの違いですが、通り道(電話回線)は同じです。
電話はリアルタイムでお互いの声をやり取りしますが、SMSは相手が電話に出られない時でも、文字として情報を残しておけるのがメリットです。また、ネットが混み合っている時でも、比較的スムーズに届きやすいという特徴もあります。
まとめ
この記事では、名前の似ている「SMS」と「SNS」の違いについて解説してきました。
- SMS: 電話番号に届く、信頼性の高い「郵便」のような存在。
- SNS: アカウントでつながり、写真や会話を楽しむ「交流の場」。
この2つの違いを知っておけば、突然の通知に驚くことも少なくなります。特にSMSで「急ぎの連絡」が来たときこそ、まずは立ち止まって内容を確認する習慣を大切にしましょう。
スマートフォンは、正しく使えば生活をより豊かにしてくれる素晴らしい道具です。今回ご紹介したポイントを参考に、安心感を持って便利なデジタルライフを楽しんでください。
